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LINE WORKSを協力業者に定着させるまで——段取り・初期設定・試行錯誤の全記録

DX活用
LINE WORKSを協力業者に使ってもらおうと決めてから、実際に定着するまでには半年近くかかりました。「入れれば使ってくれる」ほど簡単ではなかったし、思っていなかった場面で詰まることもあった。この記事では、導入の段取りから初期設定の工夫、定着するまでの試行錯誤まで、うちが実際にやったことをそのまま書きます。

1. まず3社から始めた理由

最初から全業者に一斉展開しようとしていたら、おそらく途中で頓挫していたと思います。うちが関わっている協力業者は10社以上いますが、最初に声をかけたのは3社だけでした。

選んだ基準は「比較的やり取りが頻繁な業者さん」と「こちらの提案を試してみようという姿勢がある業者さん」の2点です。デジタルに慣れているかどうかは、正直あまり考えませんでした。それより、一緒に試行錯誤できるかどうかの方が重要だと判断しました。

最初の3社でうまく使えるようになってから、徐々に声をかける範囲を広げる。そのつもりで動き始めました。結果的にこれが正解で、最初の3社でのやり取りを通じて「こう説明するとわかりやすい」「この機能は後回しにした方がいい」という感覚が掴めていたので、次の業者さんへの説明がだいぶ楽になりました。

導入の鉄則
最初は少人数。「一緒に試せる」業者から声をかける

全員に一斉展開すると、質問が分散して対応しきれなくなります。最初に少人数でやりきることで、「説明の型」と「よくあるつまずき」が手に入ります。それが次の業者さんへの準備になります。

2. 初期設定は私が代行した

アカウント作成は、基本的に私が代わりにやりました。「まず自分でアプリを入れてアカウントを作って……」という手順を踏んでもらうと、その時点で離脱する人が出てきます。

具体的には、業者さんのスマートフォンを借りてアプリをインストールし、アカウントを作成して、グループに招待するところまでをその場でやってしまう。業者さんにやってもらうのは「招待されたグループを開いて、最初のメッセージを送る」だけ。それくらいまでハードルを下げないと、最初の一歩が踏み出せない方もいます。

通知設定も最初に整えました。「メッセージが来ても気づかない」「音が鳴りすぎてうるさい」という状態が続くと、使い続けてもらえない。バイブレーションはオンにして、サウンドは相手の好みに合わせて調整する。5分かからない作業ですが、これをやるかどうかで継続率がかなり変わる印象があります。

グループの作り方についても、最初は「現場ごとに1グループ」ではなく「まず全員が入っている1グループ」から始めました。グループが複数あると、どこに何を書けばいいか迷う。慣れてから分けていけばいい、という考えです。

3. 定着しなかった時期にやっていたこと

導入から最初の1〜2ヶ月は、使い続けてもらえるか正直わかりませんでした。新しい連絡が入っても電話で折り返してくる方がいたり、写真の送り方がわからないと連絡が来たり、「既読がついたら返事しないといけないと思ってプレッシャーになる」という声が出てきたり。

既読プレッシャーの話は、自分も聞くまで気づいていませんでした。「返信しなくてもいい、見た確認だけで十分」と伝えたら、その業者さんはそれから積極的に使うようになりました。細かいことですが、見えていないハードルが意外なところにある。

電話に戻る方への対応は、怒ったり強制したりはしませんでした。電話があったら対応しつつ、「さっきの内容、グループにも書いておきますね」と言って、自分でグループに投稿する。これを続けていたら、向こうから「グループに書いておきますね」と言ってくれるようになった業者さんもいます。

よくあったつまずき対処
電話に戻ってしまう電話後に自分でグループに書く習慣をつけた
写真の送り方がわからないその場でスマホを一緒に操作して手順を見せた
既読がプレッシャーになる「返信しなくていい、見たことがわかれば十分」と明示した
何を書けばいいかわからないまず写真1枚だけ送ってもらうことにした

4. 「まず写真1枚」が一番効いた

定着させるために一番効果があったのは、「グループに何かを書く」ではなく「まず写真を1枚送るだけでいい」というハードルの下げ方でした。

文章を書くのが苦手な方や、スマホ入力が遅い方にとって、メッセージを「書く」というのはそれだけで壁になります。でも写真を撮って送ることは、カメラを使い慣れていれば難しくない。「現場の状況を写真でグループに送ってもらえると助かります」という形で始めてもらったら、「写真なら送れる」という感覚を掴んでもらえた。

写真を送ることに慣れてくると、自然と一言コメントがついてくるようになります。「これでいいですか」「左側こうなってます」という短いやり取りが生まれ始めたら、あとは自然に広がっていきました。

電話で聞かれた内容を、あえてグループに書き直すということも意識してやっていました。「さっきの話ですが、確認のためグループにも書いておきますね」と言って投稿する。記録として残るし、グループを見ることへの習慣づけにもなります。最初の3ヶ月はこれを繰り返していました。

定着のきっかけ
「文章を書く」より「写真を送る」から始める

スマホのカメラ操作に慣れている方は多い。写真を送ることから始めると、ツールに触れる回数が増えます。「送れた」という体験が積み重なってから、言葉でのやり取りに自然に移行していきます。

5. グループ以外に使い始めた機能

グループチャットでのやり取りが定着してきたタイミングで、他の機能も少しずつ使い始めました。一度に全部使わせようとせず、1つ定着したら次、という順番を守っています。

ノート機能は、現場ごとの注意事項をまとめておくのに使っています。「この現場は駐車スペースが狭いので早めに来てほしい」「搬入口の場所と連絡先」といった情報を、グループのノートに書いておく。チャットの流れに埋もれずに参照できるので、現場入りの前日に確認してもらえるようになりました。

カレンダーは工程の共有に使っています。「この日はこの現場、翌週はここ」という情報を入れておくと、業者さんが自分のスケジュール管理に使えます。電話で「次の現場いつですか」と聞かれる回数が体感で半分以下になりました。

掲示板は全体連絡用として使っています。「今月から書類の提出先が変わります」「夏期の作業時間について」といった一斉通知に向いている。チャットに流すと大切な情報が埋もれてしまうので、掲示板と使い分けるようにしました。

6. 導入前と後で変わったこと

一番感じているのは、電話を受ける回数が減ったことです。定性的な感覚になりますが、「作業中に手を止めて電話に出る」という場面がだいぶ少なくなりました。

写真共有が日常になってから、現場での手戻りも減っています。「この穴あけ位置でいいですか」という確認の写真が来て、「もう少し右です」とすぐ返せる。現場に行ってから「違う」と気づくより、ずっと効率がいい。電話だけのやり取りでは、言葉の解釈のズレが出やすかった部分が解消された感覚があります。

もう一つは、新しく仕事をお願いする業者さんへの説明が楽になったことです。グループチャットとノートに現場情報がまとまっているので、「ここを見てください」で伝えられる部分が増えました。口頭でゼロから説明していた頃と比べると、引き継ぎにかかる時間が明らかに短くなっています。

半年後の実感
電話が減り、写真で確認でき、新業者への説明が楽になった

数字で正確に測っているわけではありませんが、現場での手戻りや「言った言わない」のやり取りが体感として減りました。大きな改善というより、小さな摩擦が積み重なってなくなっていく感覚です。

7. 次に向けて考えていること

今の課題は、LINE WORKSで動いている情報と、Notionやfreeeといったツールでの情報が、まだうまくつながっていないことです。現場の記録はLINE WORKS、業務メモはNotion、会計はfreee——それぞれで動いているけれど、流れが途切れている。

LINE WORKSで共有した現場の写真やメモを、そのままNotionの案件ページに蓄積できるようにしたい。さらに完了報告の情報がfreeeの請求作業につながるようになれば、現場から会計までの情報の流れが一本化できる。それを今、少しずつ整理しています。

試行錯誤した内容は次回の記事でまとめます。「ツールが3つあって、全部バラバラに動いている」という状態から、どう整理していったか。手順と詰まった点も含めてお伝えできればと思っています。

LINE WORKSを定着させるために実践したこと

少人数から段階的に広げる

最初の3社での試行錯誤が「説明の型」を作ってくれます。一斉展開より、確実に定着させながら広げる方が結果的に早い。

「写真1枚」からスタート

文章を書くより写真を送る方がハードルが低い。「送れた」体験を積み重ねることで、自然にチャットへ移行できます。

機能は1つずつ増やす

グループチャットが定着してからノート、カレンダー、掲示板へ。一度に全部使わせようとしないことが長続きの鍵です。

LINE WORKS導入支援

LINE WORKSの導入・設定、お手伝いします

「うちの業者さんにも使ってもらえるだろうか」「設定がよくわからない」——そんな段階からでもご相談いただけます。初期設定の代行からグループ運用のアドバイスまで対応しています。

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谷川原一将
株式会社伊勢志摩テック 代表取締役 谷川原 一将
電気通信工事・ネットワーク構築からAI・DX活用支援まで。現場経験と自社実践をもとに、地域の中小企業のITパートナーとして活動中。

 

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