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ランサムウェアに狙われる中小企業——三重県の事業者が今すぐすべきIT保守の3ステップ

IT保守・サポート
「うちみたいな小さい会社、ランサムウェアに狙われるわけないよ」——私もかつてそう思っていた一人です。でも、取引先や同業者から被害の話を聞くようになってから、その考えは変わりました。情報セキュリティの専門家でなくても、今すぐできる対策はあります。三重県内の現場でIT保守に関わってきた経験をもとに、中小企業が最初に取り組むべき3つのステップを実体験ベースでお伝えします。

1. 「うちは関係ない」が一番危ない——情シス不在の会社が直面する現実

IPA(情報処理推進機構)が毎年発表する「情報セキュリティ10大脅威2026」では、ランサムウェアによる攻撃が組織向け脅威の第1位を11年連続で獲得しています。さらに2026年版では、AIを悪用した攻撃の高度化が新たに第3位として初選出されました(出典:IPA 情報セキュリティ10大脅威2026)。

「でも大企業の話でしょ?」と思われるかもしれません。実は逆です。攻撃者にとって、防御の固い大企業より中小企業のほうが圧倒的に狙いやすい。私が顧客企業を回るようになってから実感しているのは、「専任のIT担当者がいないこと」それ自体が、セキュリティ上の弱点になっているという現実です。

用語解説
ランサムウェアとは

パソコンやサーバー上のデータを暗号化して使えなくし、元に戻すための「身代金(ランサム)」を要求するマルウェア(悪意あるプログラム)のことです。感染するとファイルが開けなくなるだけでなく、社外への情報漏洩や業務の完全停止に至るケースもあります。復旧に数週間から数か月かかった事例も国内で複数報告されています。

2. 中小企業が狙われる3つの理由

攻撃者の目線で考えると「狙いやすさ」がわかる

攻撃者の視点に立つと、ターゲット選びにはれっきとした基準があります。防御が薄い、バックアップが不完全、身代金を払う可能性が高い——この3点が揃った企業が狙われやすくなります。残念ながら、情シス担当がいない中小企業はこれらが重なりやすい環境にあります。

AIを使った攻撃の高度化が進んでいる点も見逃せません。以前はメールの日本語がおかしければフィッシングと気づけましたが、今はAIで自然な日本語の偽メールが大量生成されます。「なんとなく怪しい」では気づけない攻撃が増えてきています。

情シス不在企業にありがちな3つの穴

  • バックアップを取っていない、または同じPC内や同じNASにしか保存していない
  • WindowsのアップデートやウイルスソフトのパターンファイルがOFFのまま放置されている
  • パスワードが使いまわし、または変更されないまま数年が経過している

顧客先を訪問してこの3点を確認すると、必ずどれかに該当します。悪意があるわけではなく、単に「知らなかった」「後でやろうと思っていた」という場合がほとんどです。それでも攻撃を受ければ被害は同じです。

IT保守あり IT保守なし
感染時の被害範囲 定期バックアップにより限定的 全データ喪失のリスク
業務停止期間の目安 数時間〜数日 数週間〜数か月
復旧コストの傾向 バックアップ復元のみ 身代金+専門業者費用
再発防止の対応 パートナーが主導して対処 対応できる人がいない

3. ステップ1——バックアップは「場所」が命

「バックアップはとってますよ」とよく言われます。でも、「どこに保存していますか?」と聞くと、「同じパソコンの別フォルダです」という答えが返ってくることがあります。これでは感染したときにバックアップごとやられます。

以前、ある顧客先で「外付けHDDにバックアップしているから大丈夫」と言われたことがありました。確認してみると、その外付けHDDが常時パソコンに接続されたままになっていました。ランサムウェアはネットワーク上でつながっているドライブも暗号化します。「バックアップがある」と思っていたのに、実際には機能しない状態でした。そのことをご説明したときのお客様の顔は、今でも忘れられません。

知っておきたいルール
3-2-1バックアップルール

データを3か所にコピーし、2種類の異なるメディア(例:外付けHDDとクラウドストレージ)に保存し、そのうち1つはオフサイト(別の場所またはインターネット上)に置く——という考え方です。感染やハードウェア障害が発生しても、最低限の復旧が可能になります。

現場でおすすめしているのは、クラウドストレージとの組み合わせです。費用もそれほどかからず、物理的な場所に縛られずに復元できる点が中小企業には合っています。まず「今のバックアップ先がどこか」を確認することが最初のステップです。

4. ステップ2——「後でやる更新」が侵入口になる

Windowsのアップデートやウイルスソフトのパターンファイルのことです。古くなるほどセキュリティの穴が増え、攻撃者はその穴を突いて侵入してきます。これは仕組み上、避けられません。

正直に言うと、私自身も自社のパソコン管理を始めた頃は「再起動が面倒で後回し」という状況を作っていました。業務中に突然の再起動が入ると作業が中断される——その気持ちはよくわかります。でも、放置したまま数か月が経つと、未適用のセキュリティパッチが10件以上という状態になっていたことがありました。

今は月次でメンテナンスの日を決めて、業務の少ない時間帯にまとめて更新を当てる習慣にしています。「いつやるか」を決めるだけで、管理の負担はだいぶ変わります。社内で担当する人を決め、月に一度チェックする仕組みを作ることが現実的な対策です。それが難しい場合は、外部に任せる選択肢も十分に現実的です。

5. ステップ3——外部のIT保守パートナーを持つ

ステップ1と2を自社だけで継続できれば理想ですが、実際には難しい場面が多い。繁忙期にはチェックが後回しになり、担当していた人が異動・退職すると誰もわからなくなる。こういったことは珍しいことではありません。

外部のIT保守パートナーを持つことの一番の価値は、「やりっぱなし防止」にあると私は感じています。定期的に状態を確認してくれる人がいるだけで、気づかないうちにセキュリティの穴が広がるリスクをかなり下げられます。何かあったときに「まず電話できる相手がいる」というだけで、初動の対応速度がまったく変わります。

三重県内でIT保守を外部に委託する場合、対応エリアと連絡体制の確認が最初のポイントです。トラブルが起きたとき、すぐ動けるかどうか。リモートで対応できるか、現地に来られるか。この点を事前に確認しておくことをお勧めします。月額制IT顧問サービスの詳細についてはこちらの記事でも書いていますので、参考にしてみてください。

次回は、万が一感染した場合の初動対応と、日頃から準備しておくべき「インシデント対応の手順」についてお伝えする予定です。

6. 伊勢志摩テックにできること

三重県密着の対応スピード

リモートで解決できないトラブルにも、現地に来られる距離感で対応します。待たせません。

情シス不在企業への伴走

定期巡回と相談窓口でIT管理を継続サポート。「誰に聞けばいいかわからない」をなくします。

電気通信工事20年の現場力

工事・ネットワーク設計・保守まで一貫対応。現場を知っているから、的確に動けます。

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谷川原一将
株式会社伊勢志摩テック 代表取締役 谷川原 一将
電気通信工事・ネットワーク構築からAI・DX活用支援まで。現場経験と自社実践をもとに、地域の中小企業のITパートナーとして活動中。
 

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