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半年1本→毎日更新。AIを相棒にしたブログ運用のリアル

AI活用
電気通信工事の現場で20年以上働いてきた私が、AIにホームページの改善案を聞いたり、ブログ記事の構成を一緒に考えたりするようになって数ヶ月が経ちます。プログラミングは一切できません。でも、AIと会話しながら自社サイトを少しずつ育てています。今回は、実際に何ができて何はできなかったのか、正直にお伝えします。

1. 私がAIでHPとブログを作り始めたきっかけ

前回の記事で、Claudeを業務の中に取り入れ始めた経緯を書きました。今回はその続きで、ホームページやブログへの活用に踏み込んでいった話です。

それまでは、HP周りの作業は外部の業者さんに頼むのが当たり前でした。ちょっとした文言を変えるにも時間がかかる。費用もかかる。でも何より、「自分の言いたいことが伝わり切っていない」という感覚がずっとあった。

うちの仕事は電気通信工事とネットワーク構築が主軸ですが、現場で培ってきた経験や、お客さんとのやり取りの中で感じてきたことは、業者さんには正直伝えにくい。「この会社、何が得意なんだろう」という部分こそ、自分の言葉で書かないと伝わらないと気づいたのが始まりでした。

AI、特にClaudeを相棒にしようと思ったのは、「会話しながら考えを整理できる」という感覚を業務利用の中で体感したからです。文章を「書いてもらう」というより、「一緒に考えてもらう」感じ。これならHPやブログにも使えるかもしれない、と思いました。

2. 実際にやってみた:HPの改善案をClaudeに聞く

最初にやったのは、今あるページをClaudeに読ませて「何が伝わりにくいか教えてほしい」と聞くことでした。

返ってきたのは、見出しの順番が前後していること、問い合わせに繋がるボタンが目立たない位置にあること、サービス内容の説明が専門用語中心で一般のお客さんには伝わりにくい、といった指摘でした。言われてみれば確かに、という内容ばかりです。自分では「慣れ」があって見えていなかった部分を、外側から整理して返してくれた感覚でした。

ただ、そのまま全部使うことはしませんでした。現場の実態や、うちのお客さんの傾向は私にしかわからない。Claudeが「こうした方がわかりやすい」と提案してきても、「うちのお客さんにはこの表現の方が馴染む」という判断は自分でする必要があります。AIの提案をフィルターにかける役割は、自分が担う。その前提で使うようにしています。

たとえばCTAの文言についても、いくつか候補を出してもらった上で、最終的に選んだのは業者さん向けの問い合わせに絞った表現でした。一般家庭向けの問い合わせが増えても対応しきれない時期だったからです。その背景をClaudeに伝えた上で再提案してもらったら、すっと納得できる案が出てきました。こういうやりとりの積み重ねが、HPを少しずつ自分たちの言葉に近づけていく作業だと思っています。

HP改善で気づいたこと
「AIの提案をそのまま使わない」が正解だった

AIは外側の視点で的確に指摘してくれます。ただし、お客さんの層や地域の商習慣、対応できるキャパシティといった「現場の事情」は自分にしかわからない。提案をフィルターにかけるのは自分の役割です。

3. ブログ記事の構成をAIと一緒に考える

ブログについては、「書くことが苦手」というところから始まっています。何を書けばいいか、どこから話せばいいか、それ自体がわからなかった。

今は、書きたいテーマが浮かんだらClaudeに「この内容で記事を書きたいんだけど、何から話し始めればいいと思う?」と相談するところから始めます。骨格を作ってもらって、そこに自分の経験やエピソードを肉付けしていく。タイトルとメタ説明文も、候補をいくつか出してもらった上で選んでいます。

「AIが書いた記事」ではなくて、「AIと話しながら自分が書いた記事」という感覚が大事だと思っています。骨格はAIが作っても、肉は自分が付ける。そこが逆転すると、なんとなくよそよそしい文章になる。それを後述する失敗で実感しました。

記事を書く上での一番の変化は、「一人で考え込まなくてよくなった」ことです。文章を書くのが苦手な人間にとって、白紙に向かうのが一番しんどい。AIが最初の問いを返してくれることで、そのしんどさがだいぶ和らぎました。

4. うまくいったこと・数字で見える変化

一番わかりやすい変化は投稿頻度です。

比較項目AI導入前AI導入後
投稿頻度半年に1本ほぼ毎日
1記事にかかる時間数時間〜丸1日大幅に短縮
記事の書き出し白紙に向き合って止まるAIとの会話で自然に始まる
ブログ経由の問い合わせほぼなし出始めている

記事の数が増えたことで、ブログ経由で問い合わせをいただくケースも出てきました。以前は検索で見つけてもらう機会自体がほとんどなかったので、これは大きな変化です。

もう一つは、「こう聞けばいい」という型が自分の中にできてきたこと。最初は手探りで、Claudeにどう聞けば使える答えが返ってくるかわかりませんでした。今は、「自分の状況をまず説明して、その上で相談する」という形が自分にとっての正解だとわかっています。漠然と「いい文章を書いて」ではなく、「うちの会社のこういう状況で、こういうお客さんに向けて、これを伝えたい」という文脈を渡す。それだけで返ってくる内容の質がまるで違います。

AIへの聞き方のコツ
「状況+相手+伝えたいこと」を先に渡す

「いい文章を書いて」では汎用的な答えしか返ってきません。「うちはこういう会社で、こういうお客さんに向けて、これを伝えたい」と文脈を渡すだけで、返ってくる提案の質がまるで変わります。

5. AIに任せきれなかったこと・失敗した経験

最初に試していたのは、いわゆる「あるある記事」でした。「中小企業がDXを進める5つのポイント」みたいな、ちょっと調べれば出てきそうな一般論の記事です。Claudeに「この構成で書いて」と頼んで、出てきたものを少し手直しして出す、という流れ。

でも、読み返してみると何かが違う。情報としては間違っていないし、丁寧にまとまってもいる。けれどどこか「うちが書いた記事」という感じがしない。よそよそしくて、読んでも誰が書いたのかわからない文章になっていました。

それで変えたのが、「AIに取材してもらう」スタイルです。

比較項目あるある記事スタイルAI取材スタイル
やり方AIに「この構成で書いて」と依頼AIに質問してもらい、自分が答える
出てくる文章整っているが誰が書いたかわからない自分の言葉・体験がベースになる
リアル感薄い(一般論になりがち)強い(固有のエピソードが入る)
読者の反応他のサイトと差がつかない「この人の話」として読んでもらえる

私が「この話を記事にしたい」と言ったら、ClaudeにAIインタビュアーになってもらって、「その経験をもう少し詳しく教えてください」「そのとき何が一番大変でしたか」「それはお客さんにとってどういう意味がありましたか」と聞いてもらう。私はそれに答えていく。最終的に記事の骨格になるのは、私が答えた言葉を整理したものです。

一番大きかった気づき
「AIに書かせる」のではなく「AIに取材してもらう」

あるある記事をAIに書かせても、どこか他人事の文章になります。自分の体験をインタビュー形式で引き出してもらい、それを構成してもらう方が、圧倒的に「自分の記事」になりました。AIの使い方を変えただけで、記事の質がまるで違ったのは正直驚きでした。

一方で、現場の細かいニュアンスはどうやっても伝わりにくい場面があります。工事の種類によって条件が全然違うとか、この地域ではこういう商習慣があるとか、そういう文脈はいくら丁寧に説明しても、AIには完全には伝わらない。数字や実績の根拠が必要な場面も、自分で確認・判断するしかありません。「一次情報は自分が持っている」という前提は、AIを使い始めても何も変わっていないと感じています。

6. アナログ経営者がAIと付き合う上で感じていること

AIを使い始めた頃、「うまく使いこなさなければ」という焦りのようなものがありました。でも今は、「使えるところで使えばいい」という感覚に落ち着いています。

現場経験があるから取捨選択できる、という部分は正直大きいと思っています。AIが出してきた提案が的外れかどうかを判断するのは自分です。判断の根拠になる経験が薄いうちから全面的に頼ろうとすると、方向を見誤る可能性がある。「AIに使われるのではなく、AIを使う」という感覚は、経験があるからこそ保てるのかもしれません。

もう一つ気をつけているのは、完璧を求めないことです。以前は「ちゃんとした記事を書かなければ」という意識が強くて、それがそもそも筆を遅らせていました。今は「まず出す、反応を見る、直す」という流れで動くようにしています。公開してからの反応を見て、気になったところを少しずつ手直しする方が、ずっと実態に即した改善ができる。

次は、社内で使っているツール同士をClaudeでつないで、もう少し自動化できないか試してみようと考えています。LINE WORKSとNotionとfreeeがそれぞれ動いているけれど、うまくつながっていない。「ツールはある。でも、つながっていない」という状態から一歩踏み出した話を、次回書く予定です。実際の手順と躓いた点も含めてお伝えできればと思います。

非エンジニアがAIでHP・ブログを運用して得たこと

投稿頻度の劇的変化

半年に1本から、ほぼ毎日投稿へ。AIが「最初の一歩」を一緒に踏み出してくれることで、書き出しの壁がなくなりました。

AI取材スタイルの発見

「書かせる」から「取材してもらう」へ。自分の体験を引き出してもらうことで、リアルで読まれる記事が作れるようになりました。

現場経験がフィルターになる

AIの提案をそのまま使わず、20年の現場経験で取捨選択する。経験があるからこそAIを「使う側」でいられます。

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谷川原一将
株式会社伊勢志摩テック 代表取締役 谷川原 一将
電気通信工事・ネットワーク構築からAI・DX活用支援まで。現場経験と自社実践をもとに、地域の中小企業のITパートナーとして活動中。
 

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