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現場も事務も一人でこなす建設業の社長が、AIに事務作業を任せてみた話

DX活用実践
現場から帰って見積書、日報、写真整理。一人で全部やってる建設業の経営者なら、この「もう一仕事」に身に覚えがあるはず。私もずっとそうだった。そんな状態からAIを使い始めて、事務作業の向き合い方が変わった話を書きます。

1. 現場が終わってからが「もう一仕事」だった

日中は現場に出ている。電気通信工事は段取りも確認作業も多く、現場が終わる頃には体力的にもけっこう削られている。それなのに、夕方以降に見積書、日報、工事写真の整理が溜まっている。これが何年も続いていました。

人を雇って事務だけ任せられればいいけれど、うちの規模ではそこまでの余裕はない。経営者が現場と事務の両方を兼ねるしかないのが現実です。同じような規模で同じような悩みを抱えている建設業の方は、おそらく少なくないと思います。

「何とかしたい」とは思っていました。ただ、何から手をつけていいかわからなかった。事務作業を効率化するツールはいろいろあると聞いたことはあっても、自分の仕事にどう繋がるのか、実感としてイメージできていませんでした。

2. ChatGPTに「見積書を作って」と打ったのが始まり

最初の入口はChatGPTでした。難しい設定は何もなく、ブラウザで開いてそのまま使えた。これが大きかったと思います。インストールも契約も、最初は何もいりませんでした。

試しに「○○工事の見積書を作って」と打ってみたら、それっぽいたたき台がすぐに出てきました。完璧な内容ではなかったけれど、「ゼロから作るより、これを直す方が早い」と気づいた瞬間がありました。それまで見積書はいつも白紙から始めていたので、この感覚は新鮮でした。

そもそも、生成AIとは
文章で指示すると、文章で返してくれるAIツール

ChatGPTやClaudeのように、こちらが書いた指示(文章)に対して、文章や資料のたたき台を返してくれるAIのことです。プログラミングの知識は不要で、ブラウザやアプリからそのまま使えます。

3. 見積書と写真整理で「これは使える」と思った

使い始めてしばらくすると、見積書の作り方が固まってきました。数量・単価・工事条件を箇条書きで入れると、初版のドラフトが出てくる。あとは手直しするだけで済むようになりました。ゼロから組み立てる手間がなくなったのが一番の変化です。

もう一つ助かったのが、工事写真のキャプション付けです。工種名・撮影位置・黒板に書いてある情報を入れると、検査で通るくらいの粒度のキャプションが返ってきます。1件の工事で数百枚になる写真整理が、これでかなり短縮されました。前は1枚ずつ手で打っていたので、ここの差は実感としても大きかったです。

日報やメールの返信も同じように、まずたたき台を作らせて、自分が仕上げるスタイルに変わっていきました。

よく出てくる用語
「プロンプト」とは

AIへの指示文のことです。「○○の見積書を作って」と打つ、それもプロンプトです。条件や状況を具体的に書くほど、欲しい答えに近いものが返ってきます。

作業内容AI活用前AI活用後
見積書作成ゼロから1時間程度手直しのみで15分程度
写真キャプション付け数百枚で1〜3時間大幅に短縮
日報作成30分程度たたき台から仕上げるだけ

4. 正直、失敗もあった

うまくいったことばかりではありません。AIが出してくる単価や歩掛は、そのまま使えるものではありませんでした。AIは業界や地域の相場までは知らない。これは当然のことですが、最初は「ここまで自動でやってくれるのか」と期待しすぎていた部分がありました。

最初の頃は「全部任せよう」として、出てきた内容を一から確認するのに余計な時間がかかったこともありました。結局、たたき台を作らせて、自分で仕上げるという形が一番合っている。丸投げはうまくいかない、というのが正直な実感です。

現場の細かいニュアンスや、その地域・その工事特有の商習慣は、いくら説明してもAIには完全には伝わりません。最終的な判断や確認は、自分でやるしかないと割り切っています。

5. ChatGPTからClaude Codeへ、今の使い方

ChatGPTで「AIに聞く」という習慣がついたあと、私が今中心に使っているのはClaude Codeです(AIでHP・ブログを作り始めた話にも書きました)。何が違うかというと、ファイルを直接読み書きできること、会話の中でそのまま書類や資料を一緒に作れること、自社の情報を覚えさせながら文脈を保てることです。ChatGPTで都度コピー&ペーストしていた作業が、Claude Codeでは一連の流れとして進められるようになりました。

今は、見積ドラフト・日報・メール返信のたたき台はClaudeに任せて、自分は確認と最終判断に集中する形になっています。事務に割いていた時間が減って、現場や営業に使える時間が増えました。これは数字で見ても、感覚としても、はっきり変わったところです。

補助金の話
デジタル化・AI導入補助金2026

旧IT導入補助金です。建設業の個人事業主も対象で、最大450万円、補助率1/2〜4/5。2026年3月30日から受付が始まっています(出典: https://it-shien.smrj.go.jp/、2026年6月22日確認)。AI導入のハードルを下げる手段として知っておいて損はないと思います。

6. まとめ — 伊勢志摩テックの強み

建設業のAI活用、私たちが伝えられること

現場20年の経験から助言

電気通信工事の現場を知っているからこそ、「何をAIに任せるべきか」「どこは自分の判断が必要か」を実感をもってお伝えできます。

自社で実践してからサポート

自分でやってみて、成功も失敗もした上で支援しています。机上の空論ではなく、実際に試した結果をベースにお話しできます。

三重県・伊勢志摩エリア密着

オンラインだけでなく、対面でのサポートも可能です。地域の事情や商習慣を知っているからこそ、現実的な提案ができます。

次は、社内で使っているツール同士をClaude Codeでつないで、もう少し自動化できないか試してみようと考えています。見積書や写真整理は個別に効率化できましたが、LINE WORKSやNotionやfreeeがまだ繋がっていない。次回は、その連携をどこまで進められたか、実際の手順と躓いた点を含めて書く予定です。

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谷川原一将
株式会社伊勢志摩テック 代表取締役 谷川原 一将
電気通信工事・ネットワーク構築からAI・DX活用支援まで。現場経験と自社実践をもとに、地域の中小企業のITパートナーとして活動中。
 

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